今回は「初心者の為の補聴器選び方」「メーカー品の低価格補聴器を購入しても大丈夫ですか?」について取り上げます。

ポケット型補聴器PHO100734CI2

 

当方への質問でも群を抜いて多いのが「補聴器の価格」「集音器との違い」についてです。最近ではメーカー製品でも定価格の補聴器が通販サイトにも登場していることから本日のお題の質問も増えて参りました。

名前の通ったメーカー製の補聴器で、価格がお求めやすいパターンとしては以下のケースが考えられます。

  1. メーカーの名前があっても限りなく集音器に近い性能のものも存在すること。耳穴型タイプといってもオーダーメイドでなない場合は、耳から外れたり、ピーピーなる(ハウリング)事も多い
  2. カタログに掲載されている耳かけ型補聴器が通販サイトに載っている事例。本来は微調整できる機能(トリマー呼ばれる調整ネジ付き)がありますが、ユーザーご本人による調整は正直難しいのが現状です。
  3. 通販価格で最新補聴器を本体のみ販売。目を見張る割引率だけあって、最初から自店ではアフターフォロー(調整)をする気がなく地元の販売店に調整だけしてもらってくださいとする無責任な販売法。

以上を踏まえ、低価格補聴器を購入される場合の当方からのアドバイスは主に3点。

  • 購入後合わない場合には返品が可能か、事前に確認しておく。
  • 通販サイトで低価格補聴器を購入した場合、音量、音質が適正でないと耳を傷める(更なる聴力低下の原因となる)可能性あり
  • 通販サイトで補聴器本体を低価格で購入しても、地元販売店に調整目的で持ち込んだ場合、調整料が有料となります。※参考:当店では1回当たり5000円頂戴しております。

●まとめ

  • 上記のリスクを認識して低価格購入される分にはやむを得ない(たとえ医療機器に属する補聴器であっても商品選択の自由です)
  • 低価格補聴器を購入されても満足いかない場合には新たに補聴器を新調するコストがさらに必要となる。最初から補聴器を選択したほうが長期的にはコストダウンを図ることが可能(自身に合った補聴器で長期間使用できれば、日割りのコストがダウンする。補聴器は体の一部として役立つ)
  • 補聴器は機械単体では機能を100%発揮できません。毎日気持ちよく過ごせる補聴器を選択するには補聴器とユーザー様との間には必ず調整、アドバイスを行うヒトが介在。例:認定補聴器技能者など

今回は、「初心者の為の補聴器選び方」「メーカー品の低価格補聴器を購入しても大丈夫ですか?」について取り上げました。