三連休、皆様、いかがお過ごしですか?
ハスキーボイスな補聴器伝道師こと、中村です。久々の更新ですね。
(私は3日とも元気に出勤中です。(^.^))
補聴器の自宅出張訪問サービスは、休みの時ほど忙しくさせて頂きます。
その理由の一つに、
「ご家族一緒での補聴器相談」を申し込まれる事が挙げられます。普段、ご家族はお仕事の為、平日の同席が難しい事が多く、やむを得ずお一人で補聴器販売店を訪ねる方も多いです。(土日、販売店が閉まっている補聴器専門店も多いため)
一方、自宅に訪問するとなると、日程を予め決めることになり、ご家族様とも予定が合わせやすい事などの違いがあります。
「効果的な補聴器相談」にするためにも、ご家族同席がお勧めです。
もちろん、最初に難聴者の皆様のお話をお伺いするのですが、日々の様子を客観的に見ておられるご家族様から、ご意見を伺うと、違った側面が出てくることも多いからです。
よくある例で申し上げると、
「私は聞こえていると思うけど、【補聴器着けろ】と周りがうるさいから。連絡しました。」というもの。
一方、ご家族に話を伺うと、「テレビの音量が大きすぎる。家の者は皆、ボリューム20で聞いているけど、お母さんは30近く上げないと聞こえていない。外まで大きな音が漏れている」と。
「普通に聞こえている」の【普通】が要注意。
【普通】の基準は、同年代と比較してどうか?ではなく、客観性を持たせる意味で、健康的に聞こえているか?と言う視点が重要。
具体的には、最もよく聞こえている二十歳前後の方と比較してどうか?をみなければなりません。
年齢と共に聴力が低下する加齢性難聴(一般的には老人性難聴と呼ばれます。)は、高音部から、徐々に低下するため自覚が無いままに聴力が低下している事が多いです。(低音部が聞こえている事が多い為、自覚しにくい。低音➡小さな声ではなく、バスの効いた音の種別。低音)
かくいう私も、20代の皆様と比較すると、低下は否めません。(誰でも通る道ですから)
長くなりましたが、つまり、ご自身の【普通】と、世間一般の【普通】基準とはズレテいることが多いです、ということ。
生活を一緒にされるご家族の場合は尚のこと、それを実感されています。
補聴器に対する考えや認識をご家族と共に理解して頂く事も重要です。
ズバリ、補聴器は、完璧なものではありません。どれだけ時間が経過して慣れて来ても、元通りにする、のではなく、今ある【ご自身の聴く力】を引っ張り出すもの。
あくまでも耳を【補助する】のがその目的です。例え、片耳40万円する補聴器を購入しても、変わりません。
(補聴器をうまく使用するには、余分な音や会話を聞き流す力、が求められます。高額機種は聞き流す力を本人さまだけに委ねるのではなく、補聴器の力を借りて慣れる時間をショートカットするもの。)
補聴器本来の役割と限界を聞いて頂く事も重要です。(本人様の聴く力の限界以上にはならない。)
40万もしたのに聞こえない、
10万円の補聴器で十分使える、
まるっきり違う評価も、個人差(聴く力、音に対する許容、補聴器を使用する環境の違い)により満足度が変わるのが補聴器。
補聴器初心者の方、もしくはお使いの補聴器が上手く使えていない方は、以上の理由からご家族(もしくは御友人、ヘルパーさん)の同席をお勧めします。
同じ話を複数の方に聞いて頂く事は必須です。特に高額な商品である補聴器についてはそれが当てはまります。
本日は以上です。
●おまけ
昨日は、「以前、私も補聴器を販売していた」と仰る娘様からのご依頼で奈良の橿原市を訪れてきました。本文にある内容の通り、現実に即したお話をさせて頂きました。補聴器1週間の貸し出しとなりましたが、来週の再会、今から楽しみです。
上本町までの帰路、満員の近鉄特急より。(通路に25分いましたよ、汗)