今回は【初心者の為の補聴器選び方】オーダーメイド耳穴型補聴器のメリットについてお話しします。
小型耳かけ型補聴器(RIC補聴器)の台頭で、そのシェアが徐々に小さくなりつつ耳穴型補聴器。ですが、耳の中にスッポリ収まるオーダーメイド補聴器ならではのメリットについて書いてみます。
●オーダーメイド耳穴型補聴器(メリット)
- 初心者の方にもスムーズに脱着が可能
- ピーピーなりにくくなる。結果、必要な音を鼓膜に届けやすくなり聞こえもUP
- 耳介効果=耳全体で周囲の音を集めたり、後ろからの音を遮る耳本来の働きを活用できます。(※補聴器の形状が小さいCICタイプは効果大)
- 汗による故障がない。※熱い夏場、現場仕事の方にもお勧めです。ただし、耳垢による故障には注意が必要
- 耳穴に収まるため、眼鏡使用中の方、マスクを頻繁に使用される方も気にせず使用できます。
以上がオーダーメイド耳穴型補聴器のメリットについて。
せっかくのなので、耳穴型補聴器ならではのデメリットについても書いてみたいと思います。
●オーダーメイド耳穴型補聴器(デメリット)
- 耳穴にスッポリ収まる反面、補聴器と耳穴の中に隙間が少なく、特に自分の声に関するこもり、響きが出やすい。
- シェルと呼ばれる耳の形をした部分に補聴器のパーツがすべて収まるため、耳の形状により補聴器の大きさが左右される※耳穴が小さい、耳の道が細い方は補聴器が大きめに
- 聴力変化に対して、大幅な順応性がない。※聴力変化に対応できるよう余裕をもって補聴器を選ぶも、一度組み込んだパーツ=スピーカー=レシーバーは変更できない
- 聴力によっては大きなサイズの耳穴型補聴器を選択するため、目立ちやすくなることがある。
以上が主なデメリット。
ただし、最近ではメーカさんの努力のおかげで、高度難聴対応のハイパワー補聴器でありながらワンサイズ小さくできるハーフサイズ(電池は中間サイズの312電池使用)なども登場しています。自分の声に対する解決策は、シェル先端部分(耳の中に入る部位)を細くしたり、シェル全体を緩めに作製するなど複数あります。この辺りは経験豊富な補聴器専門店に話を聞かれるとよろしいのではないでしょうか?
私の持論では、補聴器の基本はやはり耳の形に合わせたオーダーメイドタイプの補聴器。(もしくは専用耳栓イヤモールドの使用)。聞こえ方が格段に変わります。その意味ではシェアが下がることはあれ、補聴器の王道であることには変わりありません。
今回は【初心者の為の補聴器選び方】オーダーメイド耳穴型補聴器のメリットについてお話ししました。