最終更新日:2026年9月6日(大阪市公式ページの最新情報を確認のうえ更新)
大阪市では、65歳以上の軽度・中等度難聴の方を対象に、補聴器の購入費を最大25,000円まで助成する制度があります。(2025年4月スタート・2026年9月時点で継続中)
ただし、誰でも利用できるわけではなく、年齢や聴力などの条件があります。そして特に注意していただきたいのが、
この記事では、大阪市で補聴器の補助金を利用する場合の対象条件、申請方法、必要書類、購入までの流れを、大阪市内の認定補聴器専門店の立場から分かりやすく解説します。
執筆者:中村雅仁
認定補聴器技能者/認定補聴器専門店代表。補聴器メーカーに12年間勤務後、2012年に独立。補聴器業界25年、相談実績1万件以上。著書『間違いだらけの補聴器選び』。 詳しいプロフィールはこちら


大阪市の補聴器補助金を30秒で確認
| 助成金額 | 最大25,000円(1人1回限り) |
| 対象年齢 | 申請時点で65歳以上 |
| 居住地 | 大阪市内に住所がある方 |
| 聴力 | 両耳それぞれ30dB以上70dB未満 |
| 所得制限 | なし |
| 医師の診察 | 補聴器相談医による医師意見書が必要(申請前6か月以内に作成) |
| 補聴器店 | 認定補聴器専門店または認定補聴器技能者による見積書が必要 |
| 申請時期 | 必ず補聴器を購入する前 |
| 助成対象 | 補聴器本体のみ(イヤモールド・診察料・検査料は対象外) |
※2026年9月時点の情報です。制度の正式名称は「大阪市難聴高齢者補聴器購入費助成事業」(大阪市”聞こえ”のサポート事業)。申請前には大阪市公式ページの最新情報もご確認ください。
大阪市の補聴器補助金はいくらもらえる?
大阪市の補助金は、補聴器購入費のうち最大25,000円です。
両耳に補聴器を購入した場合でも、25,000円×2台で50,000円になる制度ではありません。また、2回以上に分けて助成を受けることもできません。
助成対象となるのは補聴器本体の購入費のみです。イヤモールド代、医療機関での診察料や検査料、医師意見書の作成費用などは対象外となります。
どんな人が対象になる?
- 大阪市内に住所がある
- 申請時点で65歳以上
- 両耳の聴力レベルが30dB以上70dB未満
- 身体障がい者手帳(聴覚)の交付対象ではない
- 補聴器相談医から補聴器が必要と認められている
- 過去にこの助成制度を利用していない
- 補聴器購入後に介護予防活動等を行う
大阪市の制度には、所得による制限は設けられていません。
なお、要支援・要介護認定を受けている方も申請できます。身体障がい者手帳をお持ちでも、「聴覚」以外の区分の手帳であれば、そのほかの条件を満たすことで対象になります。
ただし、聴力が条件に当てはまるかどうかは、ご自身で判断するのではなく、耳鼻咽喉科で確認してもらう必要があります。
大阪市の補聴器補助金を利用する流れ
手続きそのものは、それほど複雑ではありません。大きく分けると、次の流れになります。
順番に説明します。
STEP1 補聴器相談医を受診する
まず、耳鼻咽喉科で聴力を確認してもらいます。
ここで注意したいのは、どの耳鼻咽喉科でもよいわけではないということです。
大阪市の補助金申請では、補聴器に関する専門的な知識を持つ「補聴器相談医」に診てもらい、大阪市所定の医師意見書(様式第2号)を作成してもらう必要があります。意見書は申請前6か月以内に作成されたものが有効です。
「最近聞こえにくくなったから、とりあえず補聴器を買おう」ではなく、まず医学的に耳の状態を確認するところから始まります。
お近くの補聴器相談医を探す(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の公式ページへ)
STEP2 補聴器店で見積書を作成してもらう
次に、購入予定の補聴器について見積書を用意します。
大阪市の申請では、認定補聴器専門店、または認定補聴器技能者が作成した見積書が必要です。さらに、補聴器は見積書を作成した店舗と同じ店舗で購入する決まりになっています。見積書だけもらって別の店で買う、ということはできません。通信販売も対象外です。
STEP3 必要書類をそろえて大阪市へ申請する
主な申請書類は次の3つです。
- 大阪市指定の申請書(様式第1号)
- 補聴器相談医が作成した医師意見書(様式第2号)
- 認定補聴器専門店・認定補聴器技能者が作成した見積書
申請は、窓口への持参、郵送、大阪市行政オンラインシステムから行えます。ご家族など代理人が申請する場合は、委任状の添付が必要です。
STEP4 大阪市から決定通知書が届く
申請内容が審査され、助成対象となった場合は、大阪市から決定通知書が届きます。この通知を受け取ってから、補聴器を購入します。
なお、後の手続きで使う「介護予防活動等の報告書」(様式第9号)は、この決定通知書に同封されて届きます。
STEP5 補聴器を購入する
決定通知が届いたら、見積書を作成した補聴器店で補聴器を購入します。
ただし、ここでもう一つ覚えておいていただきたいことがあります。補聴器は購入して終わりの商品ではありません。
実際に使い始めてから、「少し音が大きい」「会話は聞こえるが、騒がしい場所では聞き取りにくい」「テレビではもう少し調整してほしい」などが出てくることがあります。
同じ補聴器でも、合わせ方によって聞こえ方は変わります。そのため、補助金を利用する場合でも、購入後に継続して調整や点検を受けられる販売店かどうかまで確認して選ぶことをおすすめします。
STEP6 介護予防活動等に参加する
大阪市の制度では、補聴器購入後に介護予防活動等への参加が求められています。
「難しい活動をしないといけないのでは」と心配される方もいますが、たとえば、家族やご近所の方との会話・外出が増えた、久しぶりに習い事や公共施設に行った、といった内容の報告でも構いません。ボランティア活動やウォーキングアプリの利用が必須というわけではありません。
補聴器で聞こえを改善するだけでなく、社会参加や介護予防につなげることがこの制度の目的になっています。実施した活動は、後ほど報告書(様式第9号)に記入して提出します。
STEP7 必要書類を提出して助成金を受け取る
補聴器を購入し、活動を行った後、助成金の請求手続きをします。主に必要となるのは次の書類です。
- 請求書(様式第6号)
- 助成対象者決定通知書のコピー
- 補聴器購入時の領収書のコピー(ご本人名義のもの)
- 介護予防活動等実施状況報告書(様式第9号)
請求書類は、決定通知書を受け取った日の翌日から6か月以内に提出する必要があります(必着)。窓口・郵送のほか、オンラインでも提出できます。
大阪市による確認後、指定した口座へ助成金が振り込まれます。
大阪市の補聴器補助金でよくある質問
Q. 大阪市に補聴器の補助金はありますか?
はい。65歳以上など一定の条件を満たす方を対象に、補聴器購入費の一部として最大25,000円が助成されます(1人1回限り)。
Q. 所得制限はありますか?
現在の大阪市の制度では、所得制限は設けられていません。年齢、居住地、聴力、医師による補聴器の必要性などが主な条件となります。
Q. どこの耳鼻咽喉科でも申請できますか?
いいえ。大阪市指定の医師意見書を、補聴器相談医に作成してもらう必要があります。受診前に、その病院に補聴器相談医がいるか確認しておくことをおすすめします。なお、意見書の作成費用は助成対象外です。
Q. 補聴器を買った後でも申請できますか?
できません。必ず補聴器を購入する前に申請してください。これが最も重要な注意点です。
Q. 片耳だけ聞こえが悪い場合は対象になりますか?
片耳が70dB以上の場合は対象になりません。両耳とも30dB以上70dB未満である必要があります。聴力が条件に合うかどうかは、補聴器相談医の検査で確認してもらいましょう。
Q. 両耳に補聴器を買えば50,000円もらえますか?
いいえ。助成額は、1回の購入につき最大25,000円です。
Q. どこの補聴器店でも見積書を書いてもらえますか?
認定補聴器専門店、または認定補聴器技能者が作成した見積書が必要です。また、見積書を作成した店舗と同じ店舗で購入する必要があり、通信販売は対象外です。事前に販売店へ確認してください。
Q. 要介護認定を受けていても申請できますか?
要支援・要介護認定を受けていても申請可能です。また、身体障がい者手帳をお持ちでも「聴覚」以外の区分であれば、そのほかの条件を満たすことで対象になります。
Q. 補助金の申請だけ先にして、補聴器は後から選べますか?
申請には見積書が必要になるため、申請時点で購入予定の補聴器をある程度決めておく必要があります。そのため、申請前に補聴器店で聴力や使用目的を確認し、候補を整理しておくことをおすすめします。
Q. 今使っている補聴器がある場合(買い替え)でも申請できますか?
制度上、補聴器をすでにお持ちであることは除外条件になっていません。この助成を初めて利用する方で、聴力などその他の条件を満たせば対象になり得ます。個別のケースについては、大阪市の担当課(電話:06-6208-9957)にご確認ください。
Q. 天王寺区・阿倍野区・中央区などでも対象ですか?
大阪市内に住所があり、そのほかの条件を満たしていれば対象となります。天王寺区、阿倍野区、中央区など、区によって助成額が変わる制度ではありません。
補助金を使う場合でも「補聴器選び」が一番大切です
大阪市の最大25,000円という助成は、補聴器を必要としている方にとってありがたい制度です。ただし、「補助金が使える補聴器=自分に合う補聴器」ではありません。
補聴器は価格やメーカーだけで決めるものではなく、聴力、言葉の聞き取り能力、使用する場所、必要な機能、装用経験、ご予算などを確認して選ぶ必要があります。また、同じ補聴器でも調整によって聞こえ方は変わります。
そのため、補助金の手続きと並行して、どの補聴器を、どこで、どのように合わせてもらうのかも考えておくことをおすすめします。
補聴器の価格やメーカーだけでなく、聞こえ方や生活環境まで含めて選び方を整理したい方は、こちらも参考にしてください。
→ 大阪で補聴器を選ぶ完全ガイド
補助金の申請前に、自分にどの程度の補聴器が必要なのか整理しておきたい方へ
The補聴器専門店 中村は、大阪市天王寺区・谷町九丁目駅近くの認定補聴器専門店です。大阪市の補聴器購入費助成制度を利用される方の、補聴器相談や見積書作成にも対応しています。
当店では、聴力だけでなく、言葉の聞き取りや生活環境まで確認したうえで、補聴器が必要か、どの程度の性能が必要かを一緒に整理しています。
補助金を使うことだけを目的に補聴器を決めるのではなく、まずはご自身に必要な補聴器を確認したうえで、利用できる制度を活用することをおすすめしています。
お問い合わせ先・参考
制度に関する詳細のお問い合わせは、大阪市の担当課へ。
- 担当:大阪市福祉局 高齢者施策部 地域包括ケア推進課
- 住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
- 電話:06-6208-9957
<参考>大阪市「難聴高齢者補聴器購入費助成事業」(大阪市”聞こえ”のサポート事業)
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000648793.html
※本記事は2026年9月時点の情報です。最新の制度内容・申請書類は大阪市公式ページをご確認ください。
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