2016年5月に発売開始になったシーメンス補聴器(シバントス)のプライマックスについてお話しします。
プライマックスの主な特徴は?
<写真は新製品セミナー会場の風景より>
プライマックス特徴その1 スピーチマスター
全自動ダブルピント調整。特に指向性モードのレベルアップが顕著です。(指向性・・・聞きたい相手の話に照準を絞る機能。特に騒音下で効果を発揮する)
3プライマックス・・・前方の会話に絞って会話を強調する(ビーム指向性)
5プライマックス・・・前方に加えて後方の会話についても聞き取りやすくを可能に(スピーチフォーカス。自動車運転時に後方との会話)
7プライマックス・・・横からの声にも照準を当てる(前方、後方に加えて、横からの会話にも注力できるように)
※従来の指向性モードは特に騒音下での会話聞き取り向上を目標に前方の声を中心視していましたが、その後後方にも対応できるように。
そして今回横からの会話についても対応できるよう進化しました。音圧、距離などの視点から、自動ピント調整の強化版(ダブル)を活用し、必要とされる会話を絞り出します。
プライマックス特徴その2 エコーシールド
※最上位の7プライマックス限定機能。反響する中での会話は、弁別と呼ばれる言葉の聞き取り力が低下する加齢性難聴にとっては最も苦手なシチュエーション。声は聞こえるが何を言っているかわからない、が場所によってさらに助長されてしまいます。この場所による反響の助長を抑えてくれる機能です。全機種に搭載されるのが理想ですが、現時点では最上位モデルに限られます。この分野では、他社メーカーフォナック(スイス)が先行していました。
プライマックス特徴その3 ハイレゾ音楽
ハイレゾ音楽モードと呼ばれるように、だいなみっくサウンドを歪なくありのまま増幅することを目的に開発された機能。この分野では、他社メーカーワイデックス(デンマーク)、スターキー(アメリカ)が先行していました。
プライマックス特徴その4 ツインフォン
両耳使用者、限定機能。電話の際、受話器を取る側だでなく反対側に補聴器にも同じ会話信号をワイヤレスで伝えるモードです。受話器に強力マグネットを貼り付けることで自動設定切り替えを可能にしています。この分野では、他社メーカーフォナック(スイス)が先行していました。
プライマックス特徴その5 リモコンにも対応
この新製品、プライマックスもリモコンを活用することで音質、音量を手元で容易に切り替えることが可能です。イージーテック、テックブースト、スマホアプリリモコンなど。IPHONEとの連携は出来ていません。ブルートゥースを活用する(テレビをワイヤレスで補聴器で聞く、電話をワイヤレスで補聴器で聞く)にはテックブーストが必要となります。
特徴その6 クロス、バイクロスに対応
片側の聴力低下が顕著で補聴器効果が望めない場合の対応。聴力低下側にマイクロフォンを設置。結果として音声信号を良耳側の補聴器)にワイヤレスで届けます。片耳難聴のユーザー様に喜ばれます。この分野では、フォナック(スイス)、ワイデックス(デンマーク)が先行していました。
主な点は以上となります。既報の通り、後から機能追加していることもあり、他社の製品との比較については検証が必要ですが、欲しかった機能がシーメンス補聴器(シバントス)製品にも搭載された事実は素晴らしいと思います。今後、使用ユーザーのお声もいただきながら追加のレポートを加えて参ります。