今回からスタートします「補聴器情報シリーズ」。このシリーズでは、各メーカーの主力機種を取り上げてまいります。
本日ご紹介するのはドイツのメーカーシーメンス社の製品マイコン(micon)シリーズ。2013年2月以降に登場したシリーズですが、今一度そのデビューから振り返ってまいります。
<2013年のシーメンス社新製品セミナーより>
フラッグシップモデルとなるマイコンシリーズ。
名前の由来はマイクロコンピューターが、補聴器の中に搭載されている、という意味からついたそうです。セミナー会場内には、このイメージを具現化した電飾のオブジェが飾られていました。(実際に光る懲りようでした。)
2013年2月時点では、RIC(小型レシーバータイプ)、アクアリス(防止型、耳かけ式)Life(オープンタイプ耳かけ式)の3種類のみが登場しました。
セミナーでは、デザインを直接見て触れるコーナーもあれば、音を聴くコーナーもあります。いまや、どのメーカーも、こういった流れで説明をするようになっていますが、シーメンス社がその先駆けといってもかごんではありません。試聴コーナーには、必ずと言っていいほどレクチャーを担当しているシーメンス社の名物スピーカーのOさんの姿も。。。
そして、本番のセミナー開始です。
200名近くの方が参加したシーメンス社のセミナー。期待値が現れます。
<セミナーを受講しての私の所感>
凄い、面白い、と感じた3点は、下記のとおりです。
1、チャンネル数の大幅、UP
2、指向性が更に、進化!
3、オーダーメイド補聴器に、選べる選択肢が、続々増加中!
1、多チャンネル
マイコンシリーズは、7miと 5miの、2シリーズのみ、登場です。それぞれ、48チャンネル、32チャンネル。
※従来の701シリーズが、16チャンネルですから、2倍、3倍チャンネルが増えている事になります。
16チャンネル時代は、機能上、どうしても、低音チャンネルに比べ、高音チャンネルが広く分割され気味になる。その結果、落としたい雑音と会話音が混じった場合、完全に細かく分離できなかった点もありました。
今回のチャンネル大幅アップにより、会話、雑音の分離が、より正確に出来るようになります。(チャンネルが、低音?高音まで均等に分割される。)
指向性に関しても、動き回る雑音を追いかける際にも、多チャンネル化により、より正確に制御します。
2、指向性
世代が進むごとに、進歩する指向性機能。もともとの目的は、騒音下でも、前方の話し手との会話を楽にする、というもの。従来も、随分静かになり、前に集中しやすくなってきていましたが、今回のマイコンの新機能で、さらに、後ろと横からの音を、下げてくれます。
指向性パワーエンハンス機能がそれ。(エンハンス=強調の意味)※数字にすると、従来の機能に加え、-6dbから-10dbの範囲で抑制してくれます。
私自身も、ラジオの音源を活用したヘッドセットで確認しましたが、中々の効果のわかる機能だと感じました。
3、オーダーメイド補聴器にチョイスの幅が。
エクセルシリーズ耳穴式補聴器に限り、カラーシェルを選べる機種が登場します。(この当時はまだ、マイコンシリーズの耳あな式補聴器がありませんでした。)
エクセルシリーズCIC、MC・・・ベージュ、赤、青から選べます。※無料オプション
エクセルシリーズCT、CTP(指向性なしタイプ)・・・黒のシェル ※無料
今回、画像がなかったのですが、黒のシェル、中々格好よかったです。
以上が、2013年2月のマイコン登場時の振り返り第1弾です。
<動画でも解説>