今回は、「全自動の補聴器は万能か?」と題してお届けします。

「全自動」といっても、多岐にわたります。
●音量が自動で音量調整する
●会話とそれ以外(一般的には雑音と称される生活音)を、聞き分ける全自動機能
●話し手に焦点をあてる「全自動FOCUS、マイク指向性モード」
●短い間に変化する瞬間音を全自動のに押さえる「自動瞬間雑音抑制」
●メモリーと呼ばれる環境変化に対応する「普段用」「周囲が騒がしいモード」「騒がしい中での会話モード」など、自動的に切り替える自動環境認識機能

などなど、文字だけでは???となる用語も多いのではないでしょうか?

聴力測定時、複数の詳細データ(骨導入、UCLと呼ばれる不快値)をとることや、会話以外の音に対する許容度(経験の有無などから判断)で、限りなく自動モードを有効に活用することも可能です。
ただし、「机上の計算上では、」となります。
人の顔が違うように、聞こえの特徴、音の好みなど、各人が異なります。

つまり、どれだけ全自動で、動いていますとPRしても、ある人にとっては「今一つ」「あと少し●●してほしい」と感じられることがあるからです。

その場合の解決方法には、リモコンと呼ばれる補聴器専用ツールがあります。
リモコンを使用することで、音量調整、メモリー切り替え(音質、プログラム)、一部機種には高音調整器がついているものもあります。
最近では、スマホアプリそのものにリモコン機能を持たせることも可能な機種があります。

リモコン使用に迷われる場合には、「リモコン対応モデル」(ワイヤレス対応)補聴器を選定しておき、後々、購入する方法もあります。

●最近の事例で、
目立たない小型耳穴補聴器を好まれる方があったのですが、これまでのお客様のご経験(何度も音量、音質調整を繰り返してもうまくいかなかった)から、微調整が、可能になるリモコン対応モデルをお勧めしました。
「リモコン対応モデル」は「リモコンアンテナ」が入ることから、多少はかたち、見た目が大きくなります。

手にとってもらった際には、「やや大きい」と感じられたのですが、リモコンの便利さを感じてもらえたことで、「見た目の大きさ」の問題を軽く超越することが、できました。

●まとめ
全自動も微調整をしないとフィットしないこともある。
微調整を繰り返すのが、ツラいとなるか方には「リモコン」「スマホ対応リモコンアプリ」を使用する方法がある。
リモコン購入を迷われる場合には、「リモコン対応」補聴器を選定する

今回は以上です。
●おまけ
リモコンでは、左右同時に音量調整が可能です。アクションが一度ですみます。リモコンがない場合は、耳かけ型の場合には、標準で本体についているボリュームや、スイッチで対応できるものも多いですね。

image