Q:補聴器の割引はどれくらいあるものですか?
A:メガネ店では10%近く(それ以上のお店も)割引をされるお店も多く、対する補聴器専門店ではあまり割引がないのが実情です。
Q:なぜ、割引に差があるのですか?
A:設備維持と技術レベル向上のため、これまで費やした費用と時間の違いです。
一例として。
人材のレベルアップの為に、認定補聴器技能者育成は必須。講習会や講習会参加に要する時間と費用は販売店にとって大きいものです。
また、専門店の多くは、「特性機」とよばれる専用の機械を設置しています。これは、客観的データを基に補聴器の調子の好調、不調を判断する為の専用機です。1台100万円以上する機械もあるくらいです。【音聞き】と呼ばれる担当者の耳だけで確認するのではなく、客観性が保たれます。こういった補聴器を良い状態に保つための設備投資に費用がかかります。
※メガネ店担当者の一部の中には、パソコン画面ばかりを見て補聴器の好調、不調を判断する方もおられますが、パソコン画面にうつるデータが有効なのは、あくまでも補聴器が正常であれば・・・という前提条件です。異常があればこの限りではありません。
Q:割引について、もっとわかりやすくお願いします。
A:さらに踏み込みますと、集客コストの違いが挙げられます。
補聴器専門店は、聞こえで困る難聴者だけを探す必要性があります。歴史のある補聴器専門店は耳鼻科とのパイプを既に持っているため、集客にコストをかけなくても紹介は多かったのですが、最近のトレンド変化の中で、例外なく集客する必要性が出てきています。
一方、メガネ店は既に目の前におられる自店の既存客(特に高齢者が対象)に聴力チェックの呼びかけや補聴器相談イベントへの招待を、店頭やDMで行うことで集客コストが下げられます。※どちらが効率的にお客様を集められるか?考えると一目瞭然です。メガネ単価の下落に伴い、補聴器に注力するお店が多くなってきました。最近路面のお店でよく目にする「補聴器」のぼりの数を見てもこの流れは顕著。
Q:割引の違いについて、他にはもうないですか?
A:あと、挙げるとすれば接客時間の長さです。効果測定、特性機の使用、など接客に専門性を発揮するため、一人当たりの接客時間が長くなりがちです。
こういった背景から、メガネ店には割引があり、補聴器専門店は割引がほとんどない、といった現状があります。
今回は補聴器の割引についてのお話をさせていただきました。