九州地方在住の方から下記のご相談を頂戴しました。

補聴器お悩み相談 お問い合わせ内容

現在20代で、健常者と変わらなく仕事をしております。補聴器は1歳から使用中。 (障害者手帳は6級になります。)

最近、古い補聴器が壊れてしまい、新しい補聴器をお試ししていますが、どうしても聞こえづらく、調整等を繰り返しています。仕事への影響も考慮して、少しでも早くしっかり古い補聴器のレベルまで聞こえるようにしたいと思っているのですが、中々フィットしません。

当方の回答は?

これまでご使用されていた補聴器メーカーと現在、お試し中の補聴器メーカーは同じでしょうか?

異なるメーカーの補聴器でトライアルされている場合

どれだけ音質や出力をこれまでの補聴器の近似値に合わせたとしましても、”メーカーの特徴の違い” は調整だけで埋めることが出来ません。

補聴器メーカーごとの考え方の違いが出る主なケース

・生活音(=ノイズ)に対するアプローチ ※多少ノイズが残っても会話優先するのか、否か。
・会話に対する強調度合い ※高音質な音に感じる
・騒音下で、いかに会話に集中させるか ※騒音下では極端な前方中心モードに切り替わる等
・環境認識機能が自動で機能してしまい、求めていない音質設定に切り替わってしまう ※音が大きくなったり小さくなったり感じる。
・大きな音が入力された場合、必要以上に長時間圧縮をかけてしまう等 ※初期設定の違い

認定補聴器技能者認定補聴器技能者

どの方にどの補聴器メーカーが向いているのか?よく訊ねられる質問ですが、回答としましては、補聴器の使用環境、補聴器の使用歴、周囲の音に対する許容性等により異なります。

同じメーカーの補聴器でトライアルされている場合

新製品の登場=新世代のICチップ搭載補聴器となります。

大幅なモデルチェンジがありますと、同じメーカーの補聴器とは思えないほど 別物に感じられる場合があります。

●●様のように、補聴器経験が20年以上おありの場合には、必要以上にに自動設定機能に任せると、音の入力方向が限定されたり、生活音なども小さくなり「聞こえない」となることが往々にしてございます。

⇒周囲にある音をそのまま、お耳に届ける方がかえって、「聞こえる」となることも多いです。つまり、最新モデルが必ず良いとは言い切れない面もございます。

認定補聴器技能者認定補聴器技能者

以上を踏まえ、対策法を2点アドバイスさせていただきます。

“先ずできる解決法”の第一歩は?

■対策法その1
現在、診て貰っている補聴器専門店で再度ご相談し、別の補聴器のトライアルに変更できないか訊ねてみる。
⇒変更できる場合は、メーカーを変えること、シリーズを変えることを検討する。

⇒変更が出来ないとなった場合は、直接メーカーの相談室にお問い合わせしてみて下さい。

◆〇〇社 お客様相談窓口 TEL0120-■■-☓☓☓☓

■対策法その2
今のお店でのお試しを終了し、別の専門店でセカンドオピニオン的に相談と試聴を試す

複数のメーカーを扱う補聴器専門店を探す 
⇒ 日本補聴器販売店協会ホームページ     

認定補聴器技能者認定補聴器技能者

対応策その1の「補聴器メーカーのお客様相談室に電話する」ですが、「購入した、もしくはお試ししている販売店には相談している事、詳細を伝えないで欲しい。」「理由を聞かずに別の店を紹介して欲しい」というリクエストをされるお客様もあります。メーカー側の意見としては、詳細を教えてもらわないと、次の販売店を紹介するもの難しい状況もあります。この辺りは予めご注意下さい。

認定補聴器技能者認定補聴器技能者

最後にまとめとしましては下記の通りとなります。

今回のまとめはこちらになります。

まとめ1:耳あな型補聴器の場合は、3ヶ月を上限に返品、交換に応じてもらえることが多いのが一般的です。ただ、個店毎の契約方法もお有りかと思いますので、今一度、ご確認お願いいたします。

まとめ2:●●様の場合、補聴器経験が長いが故に、少しの違いが大きく感じる場合がございます。できるだけ、違和感の少ない補聴器を選ばれることをおすすめします。

まとめ3:上記2に加えまして、最近はスマホをリモコン代わりにしてご自身で微調整できるタイプも多く登場しています。そのあたりも機種選択の重要な要素として下さい。

まとめ4:最後にご自身の聴力の変化、言葉の聞き取り力の変動がないか、あらかじめ耳鼻科で確認されることも必要です。聞こえそのものが以前と異なる場合には、前との比較ではなく、今できることを前向きにお試しいただくことが第一歩となるため。

以上、回答とさせていただきます。

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●●様のお聞こえが今より少しでも楽になられますこと、願っております。