Q:暑くなってきましたが、補聴器での注意事項はありますか?
A:耳あな型、耳かけ型共に汗対策および、清潔に保つ必要性があります。
脱着時には、ガーゼ等で汗を拭き取る事も重要です。水、湿気は補聴器にとっての大敵。※使用後は必ず乾燥ケースの中に保管してください。
また、清潔に保たないと、見えない菌が増える場合もあります。(痒みや匂いの原因)※最近は、抗菌対応の耳あな式補聴器を販売されているメーカーがあります。(例:シーメンス)
乾燥させるだけでなく、脱臭効果、抗菌対策のできる機器も発売されています。
Q:耳あな型は汗に強いと聴きましたが
A:確かに。耳の中では、汗をかく線がないので、その通りです。ただ油断は禁物。汗かきの型は、耳の後ろで汗が留まりきらず、前方に垂れてくる方もあります。フェイスプレートと呼ばれる補聴器の外側パーツに汗がかかり、マイク部分が錆びてしまった事例も、以前ありました。
Q:防水型補聴器もありますね。
A:3、4年前から登場しています。従来品に比べて格段に汗対策されています。ただ、内部にパッキンを入れている本格的な防水型補聴器もあれば、内部コーティングレベルで留まるだけのものもあります。(※内部コーティングだけでは限界があります。パッキンを入れる、外部から汗の侵入を防ぐ構造など、の解決も必要です。)このあたりは販売店で詳しく聞いてみてください。
※防水型補聴器も注意が必要です。「購入したら何もしなくて良い」「ずっと使用できる」と勘違いされている方も多いです。※メーカー側も内部パッキンは1年に1回、交換を勧めています。防水型補聴器はあくまでも汗、水に強いものであって、機械の経年劣化を防ぐものではありません。時間の経過とともにゆっくりと劣化していきます。防水型補聴器=こわれない補聴器ではなく、汗、水、その他砂ぼこりによる故障が少ない補聴器、との認識をもっていただくことが必要です。(もちろん、他の補聴器よりは外部から異物侵入することに対しては構造的に丈夫ですが。)
Q:修理時の注意点はは?
A:まずは、販売店経由でメーカーに送り、見積もりを取ることです。購入されて4年以上経過していると、アンプなどICチップが内蔵されているパーツの交換が必要なケースも出てきます。アンプ交換だけで4万円以上することも・・・。見積もりをみた上で修理するのが安いのか、次の補聴器を検討するのがいいのか、ジックリみきわめることも必要です。
また、修理時の代替機の貸出しがあるのか?補聴器を購入する時に聞いておかれると安心です。販売店の中には代替機の貸し出しを行わない所も多いので。
今回は、暑くなった場合の補聴器の注意点についてお話しました。