当方が補聴器の販売をお断りしたケース
― 売らない判断をする理由 ―
先にお伝えします
これは自慢話ではありません。
当方では、実際に補聴器の販売をお断りすることがあります。
理由は一つです。
その方にとって、その補聴器が最善ではないと判断したからです。
この記事では、
なぜ「売らない」という選択をするのか、
実際のケースをもとに正直にお伝えします。

ケース①「できるだけ早く結果が欲しい」
最初の相談時、こう言われました。
「何回も通えないので、
今日決めて、すぐ聞こえるようにしてほしい」「来月の大事なイベントに向けて購入したい」
この時点で、かなり慎重になります。
補聴器は、
- 初期調整
- 微調整
- 聞こえの慣れ
- 生活環境への適応
時間をかけて仕上げる道具です。
短期間での完成を前提にすると、
- 我慢が増える
- 不満が出やすい
- 結果として後悔につながる
そのため、このケースでは
その場での購入をお勧めしませんでした。

ケース②「とにかく一番いいものを」
次に多いのがこのパターンです。
「一番高いものでいいので、
失敗しないものをください」
ですが、補聴器に
“失敗しないモデル”は存在しません。
- 耳の形状
- 聴力の特性
- 生活環境
- 装用時間
これらが合わなければ、
高額な補聴器ほどストレスになることもあります。
「価格=安心」という前提のままでは、
後悔する可能性が高いと判断し、
その場での販売を見送り、まずは補聴器の基礎について書いているガイドブックをご提供しました

ケース③ ご本人に使う意思がなかった
ご家族からの強い勧めで来店されたケースです。
「家族に言われて来ましたが、
正直、あまり使う気はありません」
補聴器は
本人が使う意思を持たないと成立しません。
- 装着しない
- 違和感を放置する
- 調整に来なくなる
結果として、
「補聴器はダメだった」
という印象だけが残ってしまいます。
このケースでも、
当方では販売を行いませんでした。

ケース④ 合わなかった理由を知ろうとしない
過去に複数台の補聴器を使われていた方です。
「前も合わなかったけど、
今度は違うメーカーで」
詳しく聞くと、
- なぜ合わなかったのか不明
- どこが不満だったか曖昧
- 調整履歴も不明
この状態で買い替えても、
同じことを繰り返す可能性が高い。
まずは整理が必要と判断し、ガイドブックをご提供
その場での購入はお勧めしませんでした。
なぜ「直ぐに売らない」という判断をするのか
理由はシンプルです。
合わない補聴器を売ることは、
その人から「次の選択肢」を奪ってしまうから。
- 補聴器自体が嫌いになる
- 相談する気力がなくなる
- 本当は合う方法があったかもしれない
私は、それを避けたいのです。
当方が大事にしている前提
補聴器の相談をお受けする際、
次の前提を共有しています。
- 合わない可能性もある
- 時間(最低でも数回の来店)が必要
- 我慢が前提ではない
- 販売しない判断もある
この前提に納得いただけない場合、
販売は行いません。
それでも相談してほしい方
逆に、こういう方は歓迎です。
- 納得しながら進めたい
- 分からないことを質問できる関係をお求めの方
- 時間がかかっても構わない
- 合わなければ正直に言ってほしい
補聴器は、
「買うこと」より「向き合うこと」が大切です。

最後に
当方がその場で直ぐの販売をお断りするのは、
冷たいからではありません。
その方の将来にとって、
その選択がベストではないと判断したからです。
もしここまで読んで、
- 考え方が合う
- 正直な話をしてほしい
そう思えた方だけ、
ご相談ください。
👉 「こうした判断をするため、私たちは初回相談を有料にしています」
→ ④ 有料相談の理由




