認定補聴器技能者認定補聴器技能者

「満足してる?してない?補聴器の買い替え(新調)」と題しまして今回は、補聴器の買い替えの注意点についての話をしたいと思います。

当方にご相談頂く中で二通りの補聴器の買い替えについての相談ケースがあります。

現在の補聴器に満足をせずに「もっとよく聞こえる」「もっと扱いやすい」「もっと自分に合った補聴器がないか」ということでご相談を頂く場合。

もう一方は、そこそこ満足はしているが、「前回購入時はあまり深く考えずに補聴器を買ってしまった。」「よくよく調べてみるともう少し良い選択肢があったのではないか?」ということで今回の買い替えは色んな場所に聞いてみたいという思いで来られる場合があります。

補聴器買い替え時の注意点についてお客様側と販売店側それぞれの立場から 気をつけないといけないポイントについてお話をしたいと思います。

これまでの補聴器の経験が長い方について

補聴器の経験が長いとどうしても 新しいものを受け入れる状態にない場合があります。具体的に言うと音量や音質の慣れというのは新しい補聴器ではかなわないケースがあります。

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現在の補聴器が今の音質音量の状態にたどり着くまでに長期間の調整を重ねてきた場合、新しい補聴器で満足する音質にするためには時間的な経過が必要となってきます。

機能面では、良かれと思った高性能の補聴器がかえって前の補聴器の方が自然ということもあります。 具体的には、周囲の生活音が耳に届くのが当たり前となっている方にとって高性能の補聴器で【周りの音が少なくなった場合】「返って聞こえない」「前のほうがよく聞こえる」とおっしゃられる場合があります。

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携帯電話乗り換えた場合、電話をするだけであれば ガラケーの方が話しやすいといった方ある一方、イヤホン&スマートフォンでハンズフリーで電話ができる状態を経験なさった方は「もう前には戻れない」といった場合がありますよね?

 この様に、これまでの経験がどうであったか?によって新たな体験が苦痛を感じるケースがあるのでこの辺りは気をつけないといけません。

補聴器を新たに買い換える際に選ぶ基準と優先順位は?

貴方に必要な補聴器の機能・性能は販売店とお客様との間の初回ヒアリングで!!

具体的な対応策は、まず最低限、現在の音量音質を担保できる補聴器を選ぶこと。 加えて、「プラスαの性能を 持つべきか否か」をお客様との間でヒアリングすることが重要です

慣れ親しんだ補聴器メーカーを一番先に考える

補聴器を新たに買い替える場合、これまでの補聴器メーカーを最優先に考える必要があります。特に今の補聴器に満足されている場合には。

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「 どのメーカーも同じでしょ?」という方がありますが、決してそうではありません。長年のノウハウの積み重ねによってそのメーカー独自の考え方に違いはあります。

例えば、「周りの生活音に対してのアプローチ法」(会話以外を強く抑制するのか?言葉のヒントになるならば、ある程度の騒がしさはを残すのか)や騒がしい中では「音の方向性を前中心にするのか?」「全体の方向の音を入れるのか?」「声を強調するのか?」「自然な声で耳に届けるのか?」「自分の声の響きに対して機械的に抑制をする方法をとるのか?」

といった考え方、アプローチもメーカーごとに異なります

補聴器経験も短く、今の補聴器に満足していない場合

補聴器の経験がさほど長くなく、今の現在の補聴器に満足してない場合にはこの限りではありません

複数メーカーの聴き比べが必須

新しく買い換えられる補聴器販売店にて 複数の補聴器を聞き比べしてみても自身に合った音質のメーカーを選ぶことが最優先となります。

補聴器メーカー直営店 もしくはメーカー1社を主に扱う 代理店の場合、最大のリスクは複数メーカーの聴き比べができないことです。複数メーカーを試したい場合、結果的に複数の販売店を訪問し、店の担当者に同じ話を何度も何度もするといった面倒な手間が必要となります

補聴器の販売店を 前と変更した場合起こりうる問題としましては、

  • あの店では補聴器の修理をしてくれた
  • あの補聴器 はとてもお買い得だった
  • 定期的に無料で見てくれた
  • いつ行っても対応してもらえた

など前の店では当たり前であったことが当たり前でなくなるといった事例です。背景には、そのお店独自のルールや補聴器調整に愛する考え方があります。

最近の進んだ補聴器専門店では、同じ対応を取らないもしくはあえてそのようにしている場合もあります

新しい考え方を導入している補聴器専門店ではコロナ禍ということもあり、必要最小限の接触回数で、満足のいく補聴器の音量音質を短期間で設定することを念頭に接客し、その後は遠隔による調整によって満足いくものするといった方針を持っているからです。

まとめ


補聴器を新調する場合には 、今の問題点が何か?という点を明確にしておく必要があります。また新しい販売店においてはそれを聞きだしてもらえるか否かが新しい補聴器での成否をなすと言っても過言ではありません。

もしも上記のような一連の流れを面倒と感じられるのであればこれまでの販売店で補聴器を買い替えなさる方がよろしいのではないでしょうか